とても広くて長い橋でしたが、どうやら原チャリで渡るのはNGだったらしく、通りがかりのおじいさんがやってきて、捕まって叱られます。警察に通報するとのこと。バッグにはお弁当がありますが時間がかかりそうです。しかし困ったことになかなか通報されず説教が続きます。私は「早く警察に通報して」とお伝えするのですがなかなか通報してくれません。
かつてキョンキョンが言っていました。「男の子って少し悪いほうがいいの〜🎵」(「渚のはいから人魚」1984年 唄:小泉今日子)。歩道を走行したことで警察は違反キップを切るでしょうが、キョンキョンはきっと許してくれることでしょう。
しかしそれ以前に同じ話が繰り返され、しばらくの押し問答が続きます。。。
結局、おじいは警察を呼ばず、今度は私のことをスマホで撮影し始めます。そして言います。「お前はバイクに跨った時点で警察送りだ、ヘヘヘ」。
殺意のようなものを覚えますが、いまはお弁当を届けなければなりません。「サイナラ」とバイクを押し始めます。橋を渡り終えるまでに300mほどバイクを押します。
お届け先に到着したところ、高齢のおばあさまが待っていました。「随分遅かったね」「何かあったの?無事だった?」と心配され、優しい言葉をかけていただきました。そして「何度も電話くれたでしょう?」ということでしたが、私は一度も電話していませんので別の人でしょう。詐欺とかでしょうか。。。
しかしこのときのおばあさまのお宅からの景色がすごかった。「ザ・オーシャンビュー」です。周りは、海・海・海。
私はお弁当を渡し、「お待たせしてしまってすみません」とぺこりと頭を下げました。
おばあさまはニコニコしながら、「いいのいいの、ゆっくりで」と笑ってくださいました。
「遅れてもいいのよ。ちゃんと来てくれたことが、いちばん大事だからねぇ。」
その言葉で、なぜか少し目頭が熱くなりました。
あの橋の押し問答も、おじいの説教も、今日のことだったんだろうか。なんだか遠い日の出来事のよう。